革靴を長持ちさせるには手入れが必須です。
以前ご紹介しました革靴を長持ちさせたいなら必ずやるべき3つのポイントを忠実に守るだけでも革靴の寿命は延びます。
ただこれは革靴の管理に特化した内容となっています...
今回は革靴を履くときに特化したポイントをご紹介します。
この記事のポイント
- 靴ひもはしっかり締めましょう
- 靴べらを使って履きましょう
この2つは当たり前の項目ですが、超重要なポイントになります。
靴べらを使わずに靴を履くことは革に負担をかけてしまうことは容易に想像がつくと思いますが、靴ひもの締め具合についてはどうでしょうか?
皆さんは普段履かれている革靴の紐は正しく締めれているでしょうか?
ここでいう正しい締め方とは、ほどけにくい結び目を指すのではありません。締め付ける力をいいます。
私自身もこれまでしっかりと結べていると信じていました。しかしある日靴を修理にもっていった時に店員さんに履いていた靴の締め付けがあまいと指摘をされました。
そこで正しい締め付け方を教えてもらったところ、まさに青天の霹靂で、歩いていて足が疲れにくく、腰が痛く感じることが無くなりました。
紐の結び方ひとつでフィッティングを大きく左右するのだと実感しました。
皆さんにも正しい紐の締め方を知ってもらい足のトラブルをなくしたいと考えています。
そこで以下のような方にオススメです。
こんな方におすすめ
- 革靴を長く履くコツを知りたい。
- 紐靴の締め方を知りたい。
- 紐靴を履いていて足が疲れやす、靴の中で足が遊ぶ
もくじ
靴ひもしっかりと締めて結びます。
地面にかかとを押し付けながらギチギチに紐を締める
革靴の紐をどれくらい締めればいいの...?
結構疑問に思っている方も多いのではないでしょうか
結論としてはつま先方面の紐から順にギチギチに締めていくことです。
靴ひも締め方のポイント
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1かかとが靴にぴったりと合うようにします。
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2かかとを地面に押し付けるように踏み込みます。
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3靴ひもをつま先から順にきつく締めていきます。
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4結ぶ際もきつく締め付けて結びます。
このようにきつく締め付けることて履くのが基本となります。
紐の締め具合は好みがありますが、緩い状態で履くと腰痛などの原因にもなりますのでしっかり締めることをオススメします。
そしてきつく締め付けるので正直痛いです。
ただ紐靴ですから、痛いと感じたら緩めれば良いのです。
私は靴の履き始めは足がむくんでいて、歩いていると足のサイズが小さくなるので紐をもう一度きつく締めます。
そして事務仕事のように椅子に座り続けたり、立ち続けてくると、足がむくんでてサイズが大きくなるのでジワジワと鈍痛がしてきます。
そのままにしていると足が痛くなる一方なので紐を緩めます。椅子に長時間座っている時などは靴ひもを完全に外して結ばないこともあります(だらしないですが...)
このように1日を通して私の足のサイズは変化しているので、紐の締め具合は都度調整しています。
靴ひもを結んだまま脱げる靴は紐の締め付けが甘い証拠です。
革靴の紐を毎回結びなおすのってすごく面倒なのはわかります。
よく見かけるのが革靴を結んでおいてほどくことなく革靴の脱ぎ履きをしているお姿...
確かに楽なのはよくわかりますが...
革靴のことを考えるとやはり紐はしっかりと締めてください。
靴ひもをしっかと結ばないことのデメリット
- 履きジワが深くなり革が割ける(クラック)
- 腰痛などのケガの原因にもなります。
- 歩行時に疲れやすくなる
紐の締め付けが緩い状態で履き続けると、フィッティングがあまくなり足が靴の中でズレる(遊んでいる)状態になります。
この足が靴の中でズレていると歩行時に地面をつま先で蹴る際にかかとに力が抜けずに履きジワ部分に多くの力(負担)がかかってしまい履きジワが深くなります。
この履きジワが深くなっていくと履きジワの側面の革が割けてしまうことがあります。(クラック)
また歩くたびに足の力が革靴にしっかりと伝わらないことで歩き方が不自然になり、腰痛などのケガにもつながります。
靴べらを使って履く
靴べらを使って靴を履いてください。
ズボッ!!トントン!!は絶対にダメ
スニーカーなどを履くときによくやる履き方でしゃがんだりせずに靴に足を突っ込んでつま先をトントンと地面に当てて靴を履く方法です。
この履き方の一番よくない理由は履き口部分の革の劣化が早まるからです。
ズボッ!!トントン!!とするときに靴の履き口の革に必ず足が引っ掛かります。
それを無理やりトントンとして押し込むときに履き口の革に負担ががかかってしまい革に変なシワが入り劣化を招きます。
さらには革靴のかかと部分にある芯が変形したりつぶれてしまうことがあり、そうなってしまうと修理すらできなくなってしまうのです。
かかとがつぶれた革靴は履きにくいばかりか、歩くときにかかとに力がうまく伝わらず腰痛やひざ痛などの原因になります。
指を靴べら代わりにしない
家には靴ベラがあるという方は多いでしょうが、外出時に靴を脱ぎ履きが必要でその時に靴べらがないときの履き方として指を靴べら代わりにするという方法。
履き口の靴べらを指す部分に人差し指を添えてかかとを指で保護しつつ履く。
この方法の良くないポイントとしてはやはり同じで革の劣化を招きやすいことです。
ただズボッ!!トントン!!と比べるとはるかにマシではあります。
しかし理想としては携帯用の靴べらを常備しておくことです。
靴ベラがないときに仕方なくこの方法をとるのであれば靴ひもを最大限緩めて、履き口に足が極力引っ掛からないように変なシワを作らないように履いてください。
おわりに
革靴を長持ちさせるるには、手入れを完璧にするだけではダメだとお伝えしました。
靴べらを使って履くというのは一般的に知られていることですが、紐の締め付け方について正しい知識を持っている人は少ないように思います。
それもそのはずで、革靴を履き始めてからそう長くない歴史ですし、革靴と足を固定させるために紐で縛るような文化もありませんでした。
さらに日本では部屋に上がるときには靴を脱ぎます。つまり日本では脱いだり履いたりし易い靴が良い靴とされる傾向があるんです。
脱ぎやすい、または履きやすい靴というのは靴の中で足が遊んでいる状態で、フィッティングがあまいといわざるを得ません。
歩くたびに足が前方にズレて革を痛めるか、足を痛めるかしてしまいます。
では履いていて楽な靴とはどんなものか??
つまるところ足にフィットして歩いてて余計なストレスを感じさせない、または疲れにくい靴が履いていて楽な靴です。
靴ひもをきつく締めるだけでもフィッティングは向上します。
面倒だとは思いますが、革靴を少しでも長く履くためには今回のポイントを守って履くことをオススメします。
ちなみに私が所有している靴にもフィッティングがあまいものがあります。
この靴は靴好きなら知らない人はいないと言ってよいほど超有名な靴のセレクトショップで購入したものです。
革質や作りはよいのですがフィッティングがダメです....
フィッティングがあまいと靴を履くとこうなる...
- 歩きにくい
- 足がすぐ疲れる
- 腰が痛い
- 体がダル重い
- 正直スニーカーのほうが楽
- もう履きたくない
こんな悲惨なことになります。
私見ですが、革靴は疲れる、歩きにくいという方が多くいますが多分フィッティングがあまいのが原因ではないかと思います。
なんせ革靴大好きの私がそう感じるんだから笑
なので一度フィッティングについて真剣に考えるべきではないかと思います。
しかし本格革靴のフィッティングはスニーカーのように簡単ではありません。
それこそ百貨店の靴売り場で革靴を選ぶよりはリーガルやスコッチグレインのように専門のフィッターが常駐している店舗で革靴を見繕ってもらって実際に履いて学ぶことが重要でしょう。
そこで得たフィッティングの知識をもとに革靴を選ぶことで失敗のない革靴が選べるのではないかと感じます。
ご覧いただきありがとうございました。