今回はフルオーダーシャツをオススメする内容となっています。
シャツのオーダーといえばサイズ表から近いものを組み合わせて多くのデザインから選ぶいわゆるパターンオーダーが一般的です。
既製品のシャツとパターンオーダーシャツについては違いというのはすぐにわかりますが...
フルオーダーシャツとパターンオーダーシャツの違いについてはよくわかっていない方も多いのではないでしょうか?
その違いについて私見でまとめてみました。
生地の選択 | デザインの選択 | サイズの調整 | 完成品のイメージ | 着心地の改善 | 値段 | |
フルオーダーシャツ | ◎ | ◎ | ◎ | × | ◎ | △ |
パターンオーダーシャツ | ◎ | ◎ | 〇 | △ | △ | 〇 |
既製品のシャツ | △ | △ | △ | ◎ | × | 〇 |
当然ですが既製品のシャツやパターンオーダーのシャツで合っても高級ブランドのものは5万円を超えるものがたくさんあります。
なので最後の値段という項目も選択肢によっては超高額になるので注意が必要です。
ココがポイント
- フルオーダーシャツはフルオーダースーツに比べてかなり安い。
- オーダーの回数を重ねて着心地が改善される
- シャツは顔に最も近くスーツ姿の土台となるので超重要
シャツをフルオーダーをした理由
体に合うシャツが着たい
着心地については体験してみないとわからないので伝えきれませんが、既製品とは全くの別次元の着心地です。
私は10年くらい前に今高齢はため閉店された心斎橋にあるフルオーダーシャツ専門の関シャツさんで仕立ててもらったことがあるのですが、本当に別次元です。
どう次元が違うのか?というと、腕を動かかすなどの動作の中でシャツが引っ掛かって邪魔をしたり、肩が引っ掛かって腕を前に伸ばすのが大変ということが既製品ではよくあります。
しかし腕の良いフルオーダーの仕立て屋ではそれらも考慮して仕立てるのでストレスなく腕が動かせるので皮膚と一体になっているように感じます。
「着てて楽!!シャツ姿がキレイ!!」というまさに究極とも思えるシャツでした。
いくら高番手の生地だろうが、手縫いだろうが流行りの形であろうが自身の体に合っていないシャツは着て楽でもなければ、見た目もキレイにはなりません。
フルオーダのシャツが皮膚と一体となるように感じるのは一人ひとりの型紙を作るからです。
パターンオーダーなどは採寸表から一番近い型を選んできて組み合わせて作成された既製品です。
着心地も悪くないでしょうが、自分の体に完璧に合うということはないと考えてよいでしょう。
特にスポーツをしていた人たちは是非ともフルオーダーのシャツを体験してほしいですね。
例えば野球をしていた人は三角筋や広背筋、バスケットをしていた人たちは三角巾が、水泳をしていた人たちは僧帽筋や広背筋が非常に発達しています。
加えて骨も非常に太い。このような人達に既製品のシャツは合いにくいです。
なぜなら既製品というのは痩せていようが肥えていようが筋肉や骨のつき方が平均的であれば着れるように作られています。
しかし体が発達した人達の体には既製品のシャツだときつい箇所があります。アームホール、三角筋と僧帽筋、広背筋です。
私自身も広背筋の骨が非常にでかく既製品のシャツは前にかがんだ時に背中の生地が突っ張る感じがして腕を前に伸ばすのがツライ時があります。
このようにスポーツをしていた人たちは着心地が悪いという理由からサイズの大きい既成シャツを着ている人も多くいます。
しかし日本の規格通りに作られた量販店のシャツでは体に合いにくいのでアメリカブランドの「ポロ ラルフローレン」や「ブルックスブラザーズ」などの大きく作られたシャツを愛用している方も多くいます。
しかしどうしても大きくゆとりを取ってあるシャツではスマートに見せたりできずにオジサン感や野暮ったさを感じてしまいます。
スポーツで体が発達している方にこそフルオーダのシャツがおすすめで、スポーツをしていた爽やかさに、サイズのぴったりと合ったシャツを合わせるととんでもないくらい清潔感が増します。
体を動かすたびにコルセットのように生地が突っ張ることはありませんし、変なストレスがありません。
フルオーダースーツに合わせるシャツがない
去年ですが石田洋服店で仕立てたウールのスーパー180sの3ピーススーツを仕立ててもらいましたが、着心地はまさに別格で、着れば着るほど体に合ってくる感覚はすごいの一言です。
しかしその中に着ているシャツのサイズ感に違和感を覚えたのです。どうも胸周りと裾にかけてのサイズにゆとりがありすぎてスラックスにシャツを入れた時にスラックスに乗るシャツの量が多すぎる感じがしました。
つまり野暮ったさを感じてしまうんですよ
気にならない人は気にならないのですが...私はそれが許せなかった笑
※余談ですが写真のジャケットはところどころ波打って見えますが、カシミア以上に細い原毛を使用している記事ですのでハンガーにかけるとシワに見えてしまいます。
さらに本来スーツとは立体的に作られていて着ている時が最も綺麗に見えるもので、ハンガーにかけた時にキレイに見えるはずがありません。
量販店や安いオーダーのスーツはハンガーに吊るしてある状態をいかにキレイに見えるのかを重視します。
考えてみてください
どっちのスーツをを買いますか?
- ハンガーにかかっていてピシッとしたスーツ
- ハンガーにかかっていてくたびれて見えるスーツ
なにも知識がない人だと間違いなくピシッとしたスーツを選ぶでしょうね
事実そっちの方がよく売れるんですよね(笑)
せっかく仕立てたフルオーダーのスーツなのに中に着るシャツのサイズが微妙だと野暮ったいという言葉がぴったりとくるくらいダサいです。
ましてやベストを着る3ピースだというのにベストとスラックスの隙間からあふれ出たシャツの裾が見えるなんてめちゃくちゃダサくないですか??(笑)
そこで多くの有名ブランドやセレクトショップを見て回りシャツを探していました。
- アームホールにゆとりがあり過ぎて腕を大きく動かすたびにパンツに入れたシャツがずり出ててきます。もしくは窮屈でしんどい...
- 首から肩にかけてたすきジワのようなものができてしまって着ても違和感があるし、変なシワは着心地を悪くし、妙に疲れる...
まあ...既成ですので完璧を求めることが間違っているんですが...やはり私にとって着心地は重要なテーマですのこだわりまくりました.
その結果...
フルオーダーしかない
という結論になりました。
既成シャツで試着の段階で違和感がある場合、そのシャツを作る際に使用した型紙が自身の体に合っていないということですので、何回着ても着心地が改善されたりせず体にフィットするシャツにはなりませんし変なシワが残ります。どうしてもこのシャツが良いという場合を除いてこのようなシャツは選ばないほうが良いです。
ジャケット姿をよりスマートにするためにもシャツにはこだわりたい
シャツがキレイというだけでもジャケットを着た時に相手に良い印象を与えます。
シャツはどうしても消耗品としての側面も強く、着ては洗い、アイロンをかけているうちに生地が弱っていき最終的には捨てることもあります。
さらにシャツはジャケットを着ると首周りの襟と袖のカフ以外ほとんど見えません。
そんなわき役に近いシャツにお金をかけることのはどうかな~?と考える人は多いはずです。
襟元とカフしか見えていなくとも、全身真っ黒のスーツから見える襟やカフのサイズが合っていてアイロンをかけて清潔感に溢れているのと、サイズが合わずヨレヨレのシャツとで比較したとき仮に同じスーツを着ていたとしても相手に与える印象は全く違います。
つまりシャツはジャケットの土台となりあなたの顔の印象を左右する重要なアイテムもあります。
なんだったら顔に最も近いアイテムなのでこだわっても損はありません。
ですからぜひシャツにはこだわってほしいです。
スーツにこだわることを考えたらシャツはかなり割安で効果は高いと思います。
フルオーダーシャツの特徴
コスパが優秀
既成のシャツであってもタイトフィットのものはサイズ選びが非常に難しいです。
肩部分に変なシワが出ている。肩回りが窮屈に感じて腕を前に動かしにくい…私がかつて購入した高級ブランドのシャツの着心地はこんな感じです。
この着心地の悪いシャツのお値段は
¥50,000
購入するときに着なじんでくるだろうと思っていましたが、結局なじむことなく変なシワが出ますし肩がきつくて動きにくいままです...
要は型紙が私には合っていないんですね。
だから着ていてストレスになるし、見た目にもきれいではない...
しかしフルオーダーシャツであれば、型紙から作成してくれますので着心地が既製品とは雲泥の差があります。
当ブログでは何度も申し上げていますが、既製品とは大多数に合うように作られています。誰にでも合うように作られているのですからジャストフィットするわけがありません。
一から自分のために作られたシャツの着心地は別格です。
アームホールがフィットしているので腕を動化したときシャツが引っ掛かって邪魔しません。型紙から作っているので肩がぴったり合って変なシワが出ない。
そして何より...
「見た目が美しい」
シャツ姿なんてどれも一緒と思われるかもしれませんが、変なシワがなく体と一体になったシャツは美しいです笑
着心地良くて見た目もキレイで¥15,000くらいから作れるんですよ。コスパ高くないですか?
セレクトショップや高級ブランドなんかの既成シャツは¥20,000はしますよ!!
なんだったらkitonやBRIONIは¥60,000はします。
もちろんこの価格帯は超高級生地を使用しているので単純に値段だけでは判断できませんが、フルオーダーシャツで超高級生地のシーアイランドコットンが¥60,000くらいで作れたりします。
こういったことからもフルオーダーシャツが超おすすめです。
2回目以降のオーダーするとき前回までの着心地を改善できる
フルオーダーのシャツは2回目の作成時に前回作成したシャツのシルエットや着心地に関するサイズの変更など柔軟に対応してもらえます
つまり作る回数を重ねるにつれてサイズや見た目において本当の意味で満足のいくシャツが出来上がるのです。
あなたと仕立て屋でじっくりと話し合って一つの作品を作り上げていくことがフルオーダーです。
最初から完璧なシャツが出来上がることは期待しないようにしましょう。
先ほどフルオーダースーツに合わせるシャツがパターンオーダーであることがちょっと引っ掛かる。と書きましたが、このパターンオーダーのシャツは決して悪いわけではありません。
プロによる採寸をしっかりと取り日本国内の工房で丁寧に作成されたシャツです。
しかしどうしても細かいところに注文を付けたくなるほど私はスーツスタイルにこだわりがあります(もはや病気です)
その細かいところに注文を付けるときにパターンオーダーでは限界があります。
どうしても数あるパターンの中から採寸表に近いものを選んで作成されているので、細かい対応にはこたえきれないということが多いです。
この着心地や見た目などを追及できるのもフルオーダーシャツにしかできないポイントだと思います。
おわりに
スーツや靴についてフルオーダーで20万円以上を出して作る人は多くいますが、シャツをフルオーダーする人は多くありません。
やはり世間一般ではシャツは消耗品という考えが一般的で汚れてきたら捨てるというのが一般的なのでしょう...
靴と違って既成シャツを着ていても特に違和感を感じることはありませんよね。極端なまでにサイズが合っていないという場合以外は気にもしないと思います。
例えば良い靴とは何かと聞かれたら?どうですか?
私ならこう答えます。
「一日履いていて疲れない靴であること。」
この基準をクリアするのであれば既成だろうが合皮だろうがセメンテッドだろうがOKだと思っています。
シャツも同じような考え方で
「一日中着ていて不快感のないシャツ」
これが良いシャツだと考えます。
正直既製品で合あっても不快感を感じさせないシャツであればOKです。
そういった意味では何も考えずにシャツを選ぶのであれば既成シャツで十分ですね。
しかしフルオーダーのシャツを一度体験すると既製品が体に合わないという意味がよくわかります。
人によって着心地の良さを感じるポイントには違いがありますが、私にとって着心地が良いシャツとは腕の動きを妨げずシャツがずり上がってこないことが重要です。
かなり詰めたアームホールが好みなんです。
アームホールを詰めすぎるとシャツを着るときや脱ぐときが大変になりますが、日中ストレスを感じないのであれば最初と最後くらいちょっと苦労しても問題ありません。
皆さんにとってシャツで重要なことは何ですか?
- 見た目ですか?
- ブランドですか?
- 着心地ですか?
- 値段ですか?
少なくともジャケットを着た時の見た目や着心地を重視するのであればフルオーダーのシャツを体験してみることを強くお勧めします。
ORIN MODAはこんな方におすすめ
- スーツをオシャレに着こなしたい
- オシャレでなくてもいいけど、スマートに見せたい
- 着こなしの例を見たい
- スーツスタイルをワンランク上にしたい
次回は出来上がったシャツについてご紹介します。
ご覧いただきありがとうございました。