皆さんご存知の通り革靴には黒と茶色があります。
でもいざ重要な席...就活や冠婚葬祭などいわゆるフォーマルなシーンでは黒靴が良いとされています。
なんでですか?
なんで就活で茶色だとまずいんでしょうか?
結論を言います
イギリス文化をそのまま日本に輸入し、それを律義に
就活で選ぶべき靴はあります。
就活で選ぶべき靴のポイント
- 黒
- 紐で結ぶタイプ
- 余計な飾りがないシンプルなもの
以上の要件を満たす靴は以下の写真の靴が一般的です。
この靴はそのまま冠婚葬祭にも使えるのでまさに万能靴です。
一足は持っておくと便利ですのでお勧めします。
逆に就活やフォーマルなシーンでは茶色の靴は避けた方が良いでしょう
スーツに茶色の靴を履くとコントラストがついて一気にオシャレになるんですが...
このような靴は日本の常識ではフォーマルなシーンには不釣り合いとされています。
しかしなんでスーツに黒靴が就活で無難なんでしょうか?
もくじ
とりあえず就活では黒靴が無難
一般的に就活では黒の革靴が一般的です。
現在スーツのカジュアル化が進んでいてIT業界などで活躍する人たちの服装は自由ですね。Tシャツにデニム、スニーカーですね。ホリエモンの服装のイメージです。
しかしそうした限られた業界以外ではまだまだスーツが活躍していますね。
半沢直樹なんかのドラマのサラリーマン役をイメージしてみてください...みんな黒の革靴を履いているはずです。
つまりスーツには黒靴が基本という考え方が日本にはあるんです。
就職をしたい業界にもよりますが、同じように就活をしているライバル達と差をつけようと革靴を茶色に変えることはお勧めしません。
さらに就活では求められる服装はビジネスの基本を理解していますよね?ということです。
ビジネスは冠婚葬祭に比べてフォーマル度は落ちますが、フォーマルな場です。
フォーマルに求められる靴の基本は黒になりますので、就活でスーツを着るのであれば黒靴を履くのが無難です。
就活でスーツを考えているのであれば、ストライプなどの柄のない紺無地のスーツに白無地のワイシャツ、ネクタイは青などの爽やかな色を選び靴は黒を選んでおけばまず間違いがありません。
この就活に正解の服装はありませんが、減点方式です。
いくら優秀であってもスーツ、シャツの着方や靴の履き方などの見た目で値踏みされてしまう可能性があります。
見た目が重要ですよ。という考え方の根拠にメラビアンの法則を持ち出されます。
メラビアンの法則とは「感情を伝えるコミュニケーションという限定的な状況」において視覚情報、聴覚情報、言語情報のうち視覚情報が重視される傾向があるという内容です。
面接とは初対面の相手に対して私はあなた方が探している人材ですよとアピールする場です。
まさに感情を伝えるコミュニケーションですね。
そのときやはり見た目で値踏みされないようにするには清潔感のある服装と髪型などを心掛ける必要があります。
靴一つで減点食らうとあか嫌ですからね...
以下スーツ、シャツ、靴における選び方や注意点をまとめた記事がありますので参考に読んでみてください。
就活で求められる靴
靴についてのマナー
就活をするまではスーツを着るのは冠婚葬祭くらいという方も多いと思います。
結婚式はともかくお葬式に茶色の靴を履いていくという方はいないと思います。
お葬式は相手に対して最大級の敬意をもって最後の挨拶をする場です。日本では昔からお葬式で着物を着るときは白と黒で統一した喪服を着ています。そして現在、男性の喪服とは無地の黒いスーツに無地の白いシャツ、無地の黒ネクタイに黒で装飾のない革靴というのが一般的です。この服装は日本の着物文化をそのままスーツに置き換えたものといわれています。
この冠婚葬祭はもっともフォーマルな場所ですので服装は相手に敬意を表する意味でも黒いスーツに黒靴で統一することが求められます。
冠婚葬祭ほどフォーマルではないけれどもビジネスもそこそこフォーマルな場所となります。
やはりフォーマルなビジネスの世界で履かれる靴というのも黒が基本となります。
そして就活はまさに相手に「私はあなたの会社にふさわしい人材です。ビジネスの基本を心得ていますよ」とアピールする場です。
このアピールは面接での応対を通した言語コミュニケーションが主だと思われますが、実は会社に到着したときから服装や見た目という非言語コミュニケーションをしています。
つまり開戦の前から戦いはすでに始まっているのです。
なんでそんなに黒靴にこだわるのか?
元来日本ではその場にふさわしい服装という考え方があります。TPOという言葉が有名ですね。
そして日本では明治期に初めて輸入したスーツ文化をそのまま現代でも継承しています。
つまり日本では古典的なスーツの着方にTPOという考え方をミックスしました。
すると冠婚葬祭にふさわしいスーツは黒、ネクタイは黒、靴も黒。結婚式では新郎新婦を立てた派手過ぎない服装、ネクタイは銀か白、靴は派手過ぎないもの
こんな感じで決まっています。
黒船に開国を迫られて大砲をぶち込まれて国内紛争の末、新政府が勝ち明治となりました。
歴史的に見ても日本に西洋文化が入ってきたのは明治期ですが、そのころの日本はヨーロッパなどの国と比肩する国であると主張するために、それまで培ってきた伝統的な和装を捨てて西洋化する必要があり当時の日本政府が積極的に西洋文化を取り入れていました。
お隣さんなどの周辺諸国からは西洋の猿真似をしているとバカにされたそうですが、今現在はお隣さんの方が海外受けばかり気にしています笑
服装についても洋装を推奨されていたので、日本の政治家や貴族たちは自分たちが直接取引をする関係にある海外の政治家や貴族たちの装いをするようになります。
海外の政治家や貴族たちの装いは厳密にはスーツではなく、当時はまだフロックコート、モーニングコート、テイルコートでこの装いを日本に輸入しました。
そして当時の政治家や貴族のようなお偉い人達はこぞってこれらのコートを着用していました。
現代における社交界などでは日本人が伝統的な着物を着ることはOKですが、当時の社交界では服装のフロックコート、モーニングコート、テイルコート統一を求められていたので、社交界を渡り歩くには西洋の装いが必須だったのです。
そしてこの○○コートなどの装いはイギリスが発祥なんです。
つまり日本が積極的に取り入れて現在まで続いているスーツ文化の原点はイギリスにあります。
そんなイギリスでは靴にも強いこだわりがあり
フォーマルでは黒以外ありえない。
先ほどのフロックコート、モーニングコート、テイルコートはフォーマルの頂点で、それに合わせる革靴はやはり黒のみ
茶色の革靴を合わせることはありませんでした。
それくらい厳格です。
就活やビジネスの現場というのは冠婚葬祭ほどではありませんがフォーマルな場所です。
そのフォーマルな場にふさわしい靴はやはり黒になります。厳密にいえばですが...
世界におけるフォーマルの文化が変化しフロックコート、モーニングコート、テイルコートなどは簡略化されてスーツとなり伝統を重んじる日本もその考え方に準じました。
しかし靴のみは黒の革靴がフォーマルであることに変化がありません。
今はそこまで厳格なルールはありませんが、黒の紐を結ぶタイプの革靴がもっともフォーマルとなります。
下の写真がまさにそれです。
おわりに
就活において黒靴を選ぶことのがベターという内容を伝えました。
日本は文化を重んじる傾向がありさらに相手に敬意を表することを美徳としています。
つまり見た目を整えるというのは、見た目の問題以上に相手に敬意を表するにふさわしい格好をするべきだという考え方があります。
確かに初対面の相手に「見た目で判断せずに中身を見てほしい」というのはあまりに失礼ですね。
ならば初対面の相手に見た目を整えて敬意を表していますよという姿勢を印象付ける方が無難だと言えるのではないでしょうか?
ここまで読んでくださった方は見た目の重要さに気づいている方ばかりだと思います。
そこで以下に見た目について科学的知見を紹介しているブログをご紹介します。
パレオな男というエビデンスブログがあります。
このパレオな男で紹介されている内容はすべて科学的根拠があるばかりか自らの主張を貫くために都合の良い論文を引っ張ってくるという偏りがなく非常に客観性に富んだ内容となっています。
メンタリストDaigoのyoutubeチャンネルも科学的データをもとに構成されていますが、その科学的なデータを集めている一人でもあります。
あなたの能力の高さは「ファッション」にめちゃくちゃ左右されてるぞ!という実験の話
ご覧いただきまりがありがとうございました。
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