2022年現在における私の革靴の手入れ方法はタピールからブートブラックへと切り替えました。
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タピール レーダーバルザムの使用レビューと今後について
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下記記事におけるタピールの評価は参考までにご覧下さい。
検証 タピール ~Tapir~ だけで革靴を手入れをした結果という記事をご紹介しましたがその中で使用しているレーダーオイルの使い方をレビューします。
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検証 タピール ~Tapir~ だけで革靴を手入れをした結果
2022年現在における私の革靴の手入れ方法はタピールからブートブラックへと切り替えました。 下記記事におけるタピールの評価は参考までにご覧下さい。 今回の記事では以下2つの商品を利用した ...
レーダーフレーゲについては下記の記事をご覧下さい。
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タピール ~Tapir~ レーダーフレーゲの使い方 潤いとワックスを
2022年現在における私の革靴の手入れ方法はタピールからブートブラックへと切り替えました。 下記記事におけるタピールの評価は参考までにご覧下さい。 この記事はタピール レーダーフレーゲの ...
サフィールやモウブレイの製品と比べてレーダーオイルは少し使い方が特殊です。
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革靴の手入れと頻度の超基本な考え方
革靴は高価な印象がありませんか? その印象通り確かに高いです。 どんなに安い革靴であっても本革であれば1万円以上します。 さらに大切に履き続けたいと思う場合は日々の手入れをして、かかと(一番削れてくる ...
サフィールなどでは
- 通常は汚れ落とし
- 乳液塗布
- ワックス塗布
というのが鉄板なのですが
レーダーオイルの使い方は上記の1と2を含んだ使い方となります。
革靴の手入れに慣れている人にとっては???だと思います。
しかし
レーダーオイルの使い心地は最高で革靴に限らず皮革製品を大切に使い続けたいという全ての人にオススメの商品です。
この記事のポイント
タピール レーダーオイルの使い方と使用感を説明
タピール ~Tapir~ はどんなブランド
タピール・ヴァックスヴァーレンは、皮革ケア用品を製造しているドイツの会社です。
タピールは、1983年にドイツ中部ニーダーザクセン州、ハルツ山地にほど近い小さな村に誕生しました。
タピールでは天然素材を使用した皮革ケア用品に強いこだわりがあります。
タピールの考え方
「本当に必要なものは何か」製品の目的のために必要な素材しか使いません。また素材の特性を生かす方法で製品化しています。
素材へのこだわりそれぞれの植物性原料は、すべて有機栽培されたものを使い、また遺伝子組み替えされたものは使いません。(一部の原料はEU基準未認証のものを含みます)
動物の保護タピールは動物愛護の立場に立っています。製品の開発製造にあたって、動物実験の実施も委託もしません。また、ドイツ自然保護連盟の活動を積極的に行っています。さらに、南アメリカに生息するバクの保護基金を支援しています。
環境保全タピールは環境負荷の軽減のために努力しています。それは、製品作りだけではなく、企業活動においても同じです。
情報開示タピールは積極的に情報を開示します。製品について、その原料、使用目的、産地など。お教えできないのはレシピだけです。
経営姿勢タピールでは、タピールで働くメンバー全員が経営に参加しています。そうすることで、企業の行き過ぎを是正し、利潤追求に走ることをくいとめています
支援活動タピールは、ネパールでらい病院の活動を支えています。引用元:タピールの考え方
タピールは皮革と人間の長い歴史の中で革にとって何が一番大切かを考え天然素材こそが皮革にとって最良のケアになるという信念があります。
鏡面磨きなどの見栄えについては他ブランドのほうが優れているのかもしれませんが環境、人体、皮革のことを考えた皮革ケア製品を考えるのであればタピールは超優良ブランドでしょう。
レーダオイルとは?
汚れを落としながら油分を補うオイル
古いワックスなどの汚れ落とし
ワックスとはロウソクなどのあの白い部分のロウのことです。
革靴はゴミなど付きやすい環境にありまた傷がつきやすく、汗などにもさらされ日々酷使される道具です。
そのためワックスを革靴にコーティングすることでゴミなどから靴を守っています。
しかしこのワックスというのは時間が経つにつれて硬化していきます。しかも水では取り切れない。
その結果、古いワックスが残った状態で油分やデリケートクリームなどを塗っても革の繊維には届かず弾かれてしまい、革が乾燥してワックスが割れるのと同時に革の繊維から割れるといことが発生します。いわゆるクラック現象です。
つまり古いワックス成分を落としたうえで油分やデリケートクリームを塗り込む必要があります。
レーダーオイルには天然の溶剤であるオレンジテレピンが配合しているため古いワックスを落とすことが出来ます。
オレンジの革を絞り汁を風船に着けると部分的に溶けます。これがオレンジテレピンの作用で油性成分を溶かす天然の溶剤です。
洗浄力についてはステインリムーバーと比べるとレーダーオイルは穏やかですが古いワックス成分をしっかりと落とします。
油分の補給
ひまし油やなたね油といった浸透性に優れた天然オイルがレーダーオイルには配合されているためオレンジテレピンでしっかりと古いワックスを落としたうえで浸透性の高い天然のオイルが革の繊維まで届き革をしなやかにします。汚れ落としの後に乾燥しません。
用途
皮革を使った家具や衣料、かばんなどに、汚れを落としながら油分を補うオイルです。革をしなやかに保ちます。防水・艶だし効果も少しあります。
木製品にも使えます。
高級車の本革シートやソファーなどにも使えます。大切にしたいバッグにも使えますが、レーダーオイルを塗布すると湿ったように色が濃くなってしまいます。
公式youtubeチャンネルでは茶色のバッグにレーダーオイルを塗って紹介していますが、結構色が濃くなっているのがわかります。
極端に乾燥している革であればこれくらい濃くなります。
発色が鮮やかな革製品に使用するのであれば目立たないところで試し塗りしてください。色変わりが嫌だという方はサフィールのレザーバームローションがおすすめです。
色が濃くなることもなく汚れを落として栄養を補給する優れものです。
注意
- ヌバックやスエードなど起毛素材には使えません。
- クロコやリザードなどエキゾチックレザーに使用した経験がないので、それらに使用できるのかわかりません。
原材料
ひまし油、なたね油、植物性テレピンオイル、酢
タピールでは原材料を公開していて公式HPでは使用原料について説明があります。
他ブランドでは有機溶剤だとか天然ワックス成分だとか原材料について明かさない企業も多くあります。
タピールでは原材料を公にすることで環境に配慮したモノづくりをしていることを強調しています。
素材名称 原産国 用途/特徴 ひまし油 インド ひま種子を搾って作られます。深く浸透します。 なたね油 ドイツ 菜種を絞って作られます。深く浸透します。 オレンジテレピン 南アメリカ、
アメリカ合衆国天然の溶剤で、香りがよく、硬いワックスを溶かすのに使います。
オレンジの皮から蒸留して作られます。酢 ドイツ 食用のワインビネガーです。除菌効果があります。
引用元:TAPIR JAPAN
レーダーオイルの使い方
今回使用する靴は黒のモンクストラップです。
茶色の革靴のほうが色の変化がわかるのですが、手持ちの茶色の革靴はすべてレーダオイルを塗っているので色の変化がそれほどなかったので参考にならないと判断したので最近手入れをサボっていた革靴を使用します。
どれくらい油が入ったのかはわかりにくいですが、古くなったワックスなどがどれくらい落ちるのかわかると思います。
レーダーオイルで汚れ落としと油分補給
step.0 ブラッシングでホコリをはらう
どのような手入れ用品を使おうが手入れの前にはまず革靴の表面についているほこりをはらいましょう。
ほこりが残っている状態で手入れをした場合、ほこりがあらゆる隙間に挟まりワックスなどで硬化しその部分から革が割れる可能性があるからです。
使用するブラシは腰の弱い馬毛のブラシです。
step.1 レーダーオイルのビンをよく振って撹拌する
成分が分離しているのでよく振って撹拌します。
振り方はサラダドレッシングを振るときのように振ります。
注意
フタをしっかりと締待っているのを確認してから振って撹拌してください。
漏れて革に付くとシミになることがあります。
step.2 布を指に巻き付けます
レーダーオイルは少量ずつ塗り込むように使用します。
指先に巻き付けた布にほんの少しだけレーダーオイルを付けて革に塗布します。
ないとは思いますが布にたっぷりしみ込ませて使用するものではありません。
布は着古したシャツなどの端材で十分です。今回はコットンガーゼを使用しています。
step.3 ビンの口にフタをするように布を巻き付けた指を置きます
液だれを起こさないためにもビンの口に隙間を作らないようにして下さい。
主成分が油なので液だれや油がはねて革に付いた場合その箇所だけにしみ込んでシミになることがあります。
もし予期せず手入れをしない革にレーダーオイルが付いた場合は、そのレーダーオイルが付いた革全体にレーダーオイルを塗ることでシミになることが防げます。
ただしレーダーオイルを塗った革は色が濃くなります。色が濃くなるのが嫌な方は革専門のクリーニングに出すことをオススメします。
step.4 布にレーダーオイルを付けます
レーダーオイルを傾けて指先に付ければ作業に移ります。
付ける量は指先でビンの口にフタをしてビンを傾けて指に付く程度の量です。(ごく少量です)
step.5 靴全体に薄く塗布(古いワックスの融解)
丁寧に塗り込まずササッと全体に薄く塗布します。
このstep5の工程はレーダーオイルに含まれる天然の溶剤で革靴に残る古いワックスや顔料を融解させることを目的としています。
step5でレーダーオイルを塗布した後にstep6でもう一度レーダーオイルを塗ります。
これは私の経験則ですがstep5の段階でレーダオイルを丁寧に塗り古いワックスを拭って油分を補給するよりもstep5でレーダーオイルを全体に塗って溶剤がワックスを融解し始めてからstep6で行うようにレーダーオイルを再度塗布したほうが古いワックスはキレイにとれると感じました。
注意
初めて使用するときは目立たない場所に試し塗りをすることをオススメします。(かかとなど)
レーダーオイルを塗布すると革の色が濃くなりそのままの風合いを保ちたい革製品には不向きな場合があるからです。
革靴でしたらタンに塗るなどしてどれくらい濃くなるのか確認してください。
古いワックスなどの汚れを落としたい方は下記のstep5以降に進んでください。
古いワックスの落とし方
step.6 【2回目】レーダーオイルの塗布(クレンジングと油分補給)
step5から15分くらい時間をおいてから再度レーダーオイルを塗ります。
step5をする理由
レーダーオイルの天然溶剤であるオレンジテレピンオイルで古いワックス成分などの油性の汚れを融解させるためです。
レーダーオイルを付けた布の面で500円玉を描くように塗り込みます。
表面をなでるのではなく肌に保湿クリームや塗り込むくらいの強さです。
強くこすると革に傷がつくかもしれないので丁寧に行います。
レーダーオイルのついた面を革靴に塗り込み古いワックス汚れが付いたら布の面を替えて再度レーダーオイルを塗り込みます。
step5とstep6について補足
油分の補給だけでしたらステップ5までで十分だと思います。
車の本革シートやソファの場合はワックスを塗っていることもあまりないと思いますのでstep5で革全体にレーダーオイルを塗り込めばOKです。
革靴のようにワックスなどが革の表面を覆っているとレーダーオイルを表面に塗るだけだと油分が革の繊維に浸透せずに乾燥が進んでひび割れるなどのトラブルのもとになります。
そのワックスを落とすには溶剤が必要となります。
レーダーオイルにはオレンジテレピンオイルという天然の溶剤が含まれており古いワックスなどの汚れを落とすのが大きな特徴です。
step6をすると革に油分が多く入り過ぎてじゃないかと思われる方がいると思います。
step5でレーダーオイルをベタベタに塗ると確かに油分が多すぎる状態になるかもしれませんが、step4でレーダーオイルをほんの少しだけ布に付けてstep5ではササッと薄く靴全体の表面にレーダーオイルを塗布しています。
つまりstep5ではレーダーオイルの塗り込みまではしていないんですね。あくまで溶剤成分でワックスを融解させるだけです。
step6でもう一度レーダーオイルを塗布する際には500円玉を描くように丁寧に塗り込んでいくのです。ここで古いワックスの拭き取りと油分の補給となります。
このやり方だとレーダーオイルの塗り過ぎにはなりません。私は毎回step6までをしていますが、そのあとにレーダーフレーゲやタピール以外のワックスなどを塗布して弾かれるということはありませんでした。
ちなみにレーダーオイルを革に塗り過ぎた状態とは、近くで見た時に曇って見えるのとワックスなどの乗りが悪くなるという状態です。
革靴を履くという使用に際して全く問題はありません。それが気になる方はコットンなどで乾拭きを重ねると少しずつですが油分が取れていきます。気にならなくても主成分が油なので時間と共に揮発しますのでそんなに神経質になる必要はないかと思われます。
おわりに
ここ10年くらいの間に本格革靴がブームになっており、それに伴って革靴の手入れ用品は数多く店頭に並ぶようになりました。
私もそのブームに乗った一人ですが10年前に比べても革靴の手入れ用品の数は倍以上に増えておりこれから本格革靴を大切に手入れして履き続けたいという方にとっては情報が多すぎます。
どれが正解なのかもわかりません。おそらくどれも正解なのだと思います。
そんな情報過多のなか、私がご紹介しましたタピール製品は仕上げ光沢などの装飾性については他ブランドが上ですが、手入れをして大切に履き続けたいと考えている方にはとてもオススメの商品となっております。
ただ問題としては最近タピールが爆発的な人気となっており生産が追い付かず入荷が未定ということ...
私がレーダーオイルを購入したのが2020年の6月で在庫が怪しくなっていました。
各販売元も発注をかけているのでしょうがなかなか入荷しないらしいのです。
おそらくは小さな会社であることやこだわった素材や製法であることが原因で大量生産ができないのだと思います。
そして百貨店や東急ハンズでの販売はしていないという知る人ぞ知るというブランドで基本的にはwebからの購入のみとお考え下さい。
特にレーダーオイルは人気があり、靴を履き下ろす際に手入れをする「プレメンテ」で使用されることが多く、入荷を待ち望んでいる人はかなりいます。
おそらくレーダーオイルが入荷したらかなり早い段階で完売になるのではと個人的には思います。
今回の記事でレーダーオイルに興味を持って頂けましたら、販売しているサイトはすべてお気に入りに登録して毎日入荷状況をチェックすることをオススメします。
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